−ホロコースト−  2005.8.1  文香

 

 

生きている

飢えた目細い足銃弾も何も知らないままに

生きている

 

目を背けないで

どうか目を背けないでください

 

人の髪で織られた布、人の油で作られた石鹸

知ることで痛む心が、流れる涙が必要なのです

二度と繰り返さないと誓うために

悲しみから痛みから涙から

どうか目を背けないでください

 

目を背けないで

どうか目を背けないでください

 

それと知って死の順を待つ列、生きたまま焼却炉に投げ込まれた子供達

見ることで感じる罪悪感が、止まらない涙がなければ

彼らの死はただ無残なだけのものになるから

苦しみから罪悪感から涙から

どうか目を背けないでください

 

忘れないで

どうか忘れないでください

 

600万…そんな数字に目を向けないでください

数字じゃない、その一人ひとりがみな

名前を持ち、誇りを持ち、心を持っていたことを

600万分の物語がそこにあったことを

どうか忘れないでください

 

忘れないで

どうか忘れないでください

 

これは一党が一人種に対して犯した罪ではありません

他人事じゃない、私たちもまた同じように

同じ人間に対して残虐になれるということを

これは人が人に犯した罪であるということを

どうか忘れないでください

 

ただ片手の左右の動きだけで決められた生死の選別

左右の動きだけの命の重さ

 

ただ機嫌が良いか悪いかで決まった虐待や銃殺

一人の感情だけの命の天秤

 

生きてゆく

人が人に犯した罪を知り刻み付けて

生きてゆく

 

決して忘れずに…上を向いて生きてゆく

 

 

 

参考文献:

『写真記録アウシュヴィッツ ホロコーストの真実 「3 恐怖のアウシュヴィッツ」』
1995年 ほるぷ出版

http://www.page.sannet.ne.jp/verygood/hc/hc-top.htm 8・1

 

 

BACK

 

 

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送