−決 心−  2006.1.4  文香

 

To G.

 

ねぇ、どう言ったら伝わるんだろう。どうやったら、分かってもらえるんだろうね。

恋愛はね…お互いの世界を見つめて、広げて、互いを高めるためのもので、

相手の世界を狭めるものじゃないと、私は思うんだ。

お互いのことしか見えないなんて、エゴでしかないんだよ。

 

恋愛は、幸せになるためのものでしょ?

どうして自分がしたくないことを無理にやって幸せを感じられる?

自分の大切な人を傷つけて、切り捨てて…それじゃより上の幸せには繋がらない。

言ってる事…分かるかな?

 

私がこんな風に思ってても、こんなに悩んでも、それでも貴方といるのは、

貴方に少しでも理解ってもらいたいから…

側にいられる間に、少しでも伝えておきたいから…。

 

どうか…失うことを、傷つくことを、愛することを恐れないで下さい。

本当は誰よりも愛することを願ってる、愛されることを望んでる貴方なのに、

怖がって、その場で足踏みして、ただ叫んで…それじゃ、ダメだと思うんだよ。

 

「自分でもこの性格が、性分が良くないのは分かってる。よく分かってる。

だけど…どうやっても変えられない。変えられないんだ。

いつか、君が俺を受け入れ切れなくなって…俺はその時君を失う…

それが、不安なんだ。

君を失ってしまう時が来るのが、とても怖い。」

 

「自分を愛していない女の子は愛せない」

 

…貴方の言葉を聞いたとき、私分かったんだ。

何より強く愛を求める貴方なのに、自分が愛した過去はいつも自分を裏切った。

距離であれ、約束であれ…理由は様々だろうけど、

いつも感じる、その痛みと…辛さ…。

これ以上失いたくない、これ以上傷ついたら…そんな思考がね、貴方の心を止めてる。

貴方の不安が愛を失わせているってコト。

 

失いたくなくて、誰かに奪われたくなくて、ただ信じたくて、

自分しか見えないように、他の人には目にも触れさせないように…

そうやって愛する人を縛っても、それじゃ意味がない。

だってそれじゃ、貴方の愛する人を、否定していることになってしまうから…。

 

ねぇ…貴方の愛する人は、ただ貴方に愛してほしいと、

本気でそう思っている人だということ、ちゃんと分かってる?

彼女は貴方の愛を求めてる、貴方が彼女に愛を求めているように。

 

けれどね、貴方を想う故に、彼女は苦しむと思う。

だって、貴方が不安に駆られて彼女を制限すればするほど、彼女は彼女じゃなくなってく。

したくない事をして、ただただ貴方の言うことに従って…大切な人を失って…

まるで自分が違う人間のように思ってしまう。

そしてね、貴方は従ってくれる…つまり、不安を薄れさせてくれる彼女に愛を感じて、

大切にしたい、愛してるって思って、それを言う…

さらに大事に想い、大切にするようになるでしょ?

 

そしたら、何が起こると思う?

 

彼女は、貴方が“自分”じゃない、別の人間になった自分を愛してると思って、

“自分”は貴方に愛されていないように感じるんだよ。

 

人を愛すると言うことは、その人そのものを受け容れる…

その人の心を受けとると言うことだよ。

日本語ではさ、心を受け取るってね、“愛”って字になるんだ。

 

どうか、その人自身を愛してください。

そしてどうか、愛することを怖がらないで。

 

大丈夫。貴方が、心から愛する人を、その人自身を受け容れ、愛せば、

彼女は絶対に離れてなんか行かない。

…だって貴方はそれだけ素敵な人だから…。

 

貴方の愛されたいという強い気持ち、

それが引き起こす失いたくないという不安と、リミット…

それが愛する人の不安や苦しみになるということ…

 

「自分を愛していない女の子は愛せない」

…いづれ離れるなら、傷つくなら愛さない。

離れていかないと確信を持てたらその分の愛を返すなんて…

それじゃ…何にもならないよ。

まず、貴方がその人自身を愛さなきゃ…。

 

誰よりも本当の愛を求めているのに、失って、傷ついて…不安に縛られて…

そんな貴方を、私はこれ以上見ていられません。

 

貴方と出会ったのは、私の留学が丁度半分過ぎた時…

前半は、私にとって何よりの宝物になって、

多くの人との出会い、知識、経験と心に響くような大切なものを得た。

 

…私はもう、それで十分。

 

残り半分、私を選んだ貴方…私が惹かれた貴方に…

このことを伝えるために、…捧げます。

 

不器用な私だから、貴方に伝えられるかは分からないけれど…

無駄なことかもしれないし、貴方には必要じゃないことかもしれないけれど…

…少しでも、理解って欲しいから…。

 

貴方がありのままを愛する女性が私じゃなくても、

貴方と心を受け容れあい、それを大切にしていく人間が私じゃなかったとしても…

 

ただ、私は…貴方の、愛と幸せの獲得を願ってやみません。

 

…伝えられるかな?

 

 

 

*注*これは、一人の人に向けて書いています。

 

 

 

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